土地を買って家を建てる!土地購入から建築までの流れや諸費用など、家づくりのお役立ち情報を解説
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注文住宅を建てるには、まず希望に合う土地を買う必要があります。理想の住まいを建てる土地を見つけるには、どのような点に注意すればいいのでしょうか?
この記事では、土地を買って家を建てるまでの一連の流れと、土地購入費用・建築費用以外に見込まなくてはならない諸費用について、わかりやすく解説します。土地購入からの家づくりを成功させるためのポイントも紹介するので、今後マイホームを検討している方はぜひ参考にしてください。
土地購入から引き渡しまでの流れ|家づくりの10ステップ
土地を買って家を建てるには多くのステップがあり、それぞれに大切な決定事項があります。スムーズに進めるために、全体の流れを把握しておきましょう。ここでは、次の10のステップにしたがって流れを解説します。
- 条件の整理と優先順位付け
- 資金計画の作成
- 住宅会社選びと土地選び
- 住宅ローンの申込み・仮審査(事前審査)
- 土地の売買契約締結
- 建物のプランニング・見積り作成
- 住宅ローンの本審査
- 建築工事請負契約の締結
- 建築工事の施工
- 竣工・引渡し
(1)条件の整理と優先順位付け
住みたいエリア、家の広さ、間取りなど、希望条件をリストアップし、優先順位を明確にしましょう。家族構成、ライフスタイル、将来設計などを考慮し、家族で話し合いながら必要な条件をリストアップしていきます。
譲れない点と妥協できる点を明確にすれば、土地探しやプラン検討のスケジュールをスムーズに進めることが可能です。また、予算オーバーになったときは優先度の低いものから削っていけばいいので、予算内で暮らしやすく満足度の高い住まいを実現しやすくなります。
(2)資金計画の作成
土地購入費用、建築費用だけでなく、諸費用も含めた総額を把握し、無理のない資金計画を立てましょう。諸費用に関しては、あとの章で詳しく解説します。
住宅ローンを利用する場合は、借入可能額や返済額をシミュレーションしておくことが大切です。子どもの誕生や進学、退職など、将来的なライフイベントも考慮し、余裕を持った計画を立てることをおすすめします。
(3)住宅会社選びと土地選び
信頼できる住宅会社を見つけることが、家づくりの成功につながります。そのため、理想の住宅を建てるための住宅会社選びと、希望に合う土地探しは同時並行で進めましょう。住宅会社に相談しながら土地を探すことで、希望を実現しやすくなります。
住宅展示場やインターネットで情報収集し、複数の住宅会社を比較検討するのがポイントです。会社によって得意な工法やデザインなどが異なるため、施工事例も参考にしながら、自分たちの好みに合う会社を探します。
(4)住宅ローンの申込み・仮審査(事前審査)
住宅ローンを利用する場合は、複数の金融機関を比較し、自分たちの資金計画に最適なローンを選びます。候補となる金融機関が決まったら仮審査を受けましょう。仮審査に通らないと、そもそも住宅ローンを借り入れることができません。仮審査に必要な書類を事前に準備しておけば、スムーズに手続きを進められます。
なお、土地購入費用と建築費用を併せて借り入れる場合、仮審査の時点で建物の暫定プランや概算見積りの提出が必要になる場合もあるため、住宅会社に相談しているとよいでしょう。
(5)土地の売買契約締結
希望の土地が見つかったら、不動産売買契約を結びます。重要事項説明書の内容をよく確認し、不明点は必ず質問しましょう。契約書を交わした時点で土地購入が成立し、手付金が必要となるケースがあります。手付金支払いが必要か事前に確認し、資金を準備しておきましょう。
この時点では住宅ローンの本審査が終わっていないため、融資が受けられない場合には契約を無条件で解除できる旨を定めた「住宅ローン特約」を、不動産売買契約書に盛り込むのが一般的です。
(6)建物のプランニング・見積り作成
住宅会社と間取りや設備、仕様などの詳細を打ち合わせ、見積もりを作成してもらいます。家族で話し合った希望や予算を伝え、納得のいくプランになるまでじっくりと話し合いましょう。希望するプランや設備の変更があれば、再度見積もりの作成を依頼する必要があります。
(7)建築工事請負契約の締結
住宅ローンの仮審査(事前審査)が通って、無事に融資の見込みがたてば、住宅会社と建築工事請負契約を締結します。
(8)住宅ローンの本審査
建物のプランと見積もりが確定したら、住宅ローンの本審査を受けます。仮審査を通過していれば、本審査で落とされることはほぼありません。審査をできるだけスムーズに進めるため、追加で必要な書類は漏れなく提出することが大切です。また、金融機関から連絡があったときは迅速に対応しましょう。
この契約の内容をベースに建築工事が進められるため、工事内容、費用(どこまでの費用が見込まれているのか)や工期、保証内容などを入念に確認しておくことが大切です。契約内容に不明点があれば、住宅会社へ必ず質問し、契約締結前に疑問を解消しておきましょう。
契約を結んでからキャンセルすると違約金が発生する恐れがあるほか、工事内容を変更すると追加費用がかかる可能性もあります。
(9)建築工事の施工
着工前の地鎮祭や、上棟時の上棟式の開催の有無をあらかじめ確認しておきます。地鎮祭を行う場合、地鎮祭および近所への挨拶回りを済ませるといよいよ着工です。建築工事は、基礎工事から始まり、上棟、内装工事、仕上げ工事と進みます。
住宅会社任せにするのではなく、工事の進捗状況を現場で定期的に確認し、疑問点があれば住宅会社に相談しましょう。プランの急な変更や要望、問題が発生した場合も、速やかに住宅会社に連絡することが大切です。
(10)竣工・引渡し
工事が完了したら、施主立会いのもと施主検査を行い、問題がなければ引渡しとなります。施主検査では、工事の不備、汚れや傷などがないか、細かなところまでくまなくチェックします。
住宅ローンの融資が実行され、残代金を決済するのと引き換えに鍵を受け取り、新居での生活がスタート。新生活が始まると住宅ローンの返済が始まります。あらかじめ、引き渡し後の保証内容やアフターサービスについても確認しておきましょう。
土地探しはどこに頼む?探す際の3つの方法と特徴
注文住宅を建てるための土地探しには、大きく分けて3つの方法あります。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選びましょう。
1つ目は、ハウスメーカー・工務店に依頼する方法です。建築プランも同時に検討できるので、土地と建物のバランスが取れた計画を立てられます。未公開物件情報を入手できる可能性があり、土地と建物の相性を考慮した提案を受けられる点がメリットです。
2つ目は、豊富な物件情報を持つ不動産会社に依頼する方法です。地域密着型の会社なら、地元の土地情報に精通し、希望条件に合った土地を見つけやすいでしょう。しかし、家づくりのプロではないため、建築プランを踏まえた土地探しは難しいのがネックです。
3つ目は、インターネット上のポータルサイトで検索したり、実際に現地を訪れたりして自分で探す方法です。自分のペースで土地探しを進められ、豊富な情報量の中から希望の土地を見つけ出すことができます。ただし、情報が最新でない場合もあるうえ、自分の足で探すとなれば時間と労力がかかります。
【関連記事】『注文住宅の土地探し、どこに行けばいい?プロが教える探し方のポイント』
土地購入費用と建築費用以外にかかる諸費用
土地を買って家を建てるには、土地を買う費用や建築費用以外にも諸費用がかかります。これらは総額で土地と建物の価格の10%~12%程度になる場合もあり、事前に内容を把握し資金計画に組み込んでおくことが大切です。
それぞれのタイミングでかかる、主な費用項目と大まかな目安を紹介します。
土地購入時にかかる諸費用
費用 | 内容 | 費用の目安 |
仲介手数料 | 不動産会社を通して土地を購入した場合に発生(住宅会社に紹介してもらう場合は不要の場合も) | 土地価格×3%+6万円+消費税(土地価格が400万円超の場合) |
印紙税 | 売買契約書に印紙を貼付する形で納める | 契約書に記載の売買価格によって決定 |
登記費用 | 所有権移転登記にかかる費用(登録免許税、手続きを依頼する司法書士への支払い報酬など | 数万円~数十万円 |
固定資産税・都市計画税の清算金 | 購入日以降の日割り分を支払い(1年分の税金を売主が先行して納めているため) | 土地価格、固定資産税評価額などによる |
住宅ローン契約にかかる諸費用
費用 |
内容 | 費用の目安 |
ローン保証料 | 万が一返済できなくなった場合に利用する保証会社への手数料 | ローン残高や保証会社による |
事務手数料 | 銀行へ支払うローン契約の事務手続きにかかる手数料 | 銀行による |
火災保険料 | 住宅ローン契約の条件として火災保険に加入必須の場合がほとんど(地震保険に加入する場合は地震保険料も発生) | 5年間で数十万円程度 |
印紙税 | ローン契約書に印紙を貼付する形で納める | 借入金額による |
建築時にかかる諸費用
費用 |
内容 | 費用の目安 |
地盤調査費用 | 建物を建てる土地の地盤の状態を調査するための費用 | 5万円~10万円程度 |
建築確認申請費用 | 着工前に必須の建築確認の申請費用 | 10万円~20万円程度 |
住宅性能表示制度費用 | 住宅の性能を評価する制度を利用する場合の費用 | 10万円~20万円程度 |
印紙税 | 工事請負契約書に貼付する収入印紙 | 建築金額による |
地鎮祭費用 | 工事の安全を祈願する地鎮祭にかかる費用 | 数万円程度 |
上棟式費用 | 建物の棟上げを祝う上棟式にかかる費用 | 10万円前後 |
建物の登記費用 | 建物の表示登記、所有権保存登記、抵当権設定登記にかかる費用(登録免許税、手続きを依頼する司法書士へ支払う報酬など) | 数万円~15万円程度 |
入居までにかかる諸費用
費用 |
内容 | 費用の目安 |
引っ越し費用 | 新居への引っ越しにかかる費用 |
引っ越し業者、距離、荷物量による |
家具・家電購入費用 | 新居での暮らしに必要な家具や家電の購入費用 | 個人の予算による |
土地購入からの家づくりを成功させるための3つのコツ
土地購入からの家づくりを成功させるには、事前の準備が何よりも大切です。資金計画から土地探し、設計・施工、引き渡しに至るまで、次に挙げる3つのコツを押さえて進めることで、理想のマイホームを実現できる可能性が高まります。
(1)土地と住宅会社は同時並行で探す
土地探しと住宅会社選びは、同時並行で進めるのがおすすめです。
なぜなら、住宅会社を選ぶ前に土地だけ先行して決めてしまうと、希望の間取りがその土地では実現できない、あるいは土地購入費用と建築費用のバランスが崩れて予算オーバーになるといったリスクがあるからです。
土地の形状や広さ、法的規制などは、建築プランに大きな影響を与えます。あらかじめ家づくりのプロである住宅会社のアドバイスを受けながら土地探しを進めることで、土地のポテンシャルを最大限に活かした快適な家づくりが可能になります。
また、住宅会社によっては、土地探しからサポートしてくれる場合もあります。土地探しと住宅会社選びを同時に行うことで、情報収集の手間も省け、家づくりにかかる期間を短縮できるでしょう。
(2)土地と建物の予算配分を明確にしておく
予算を建てる際、土地と建物にどのように配分するかも決めておきましょう。
予算配分が曖昧なまま、土地探しを始めてしまうと、土地にお金をかけ過ぎてしまう恐れがあります。その結果、予算不足で建物に十分なお金をかけられなければ、理想の住まいが遠のいてしまうでしょう。
建築費用は建物の規模や仕様、使用する素材によって大きく変動します。土地探しと並行して、住宅会社と建物にかかる費用を相談しながら、土地と建物トータルで予算内に収まるよう計画することが大切です。加えて、先ほど紹介した諸費用を盛り込むのも忘れないようにしましょう。
(3)住宅ローンの仕組みを理解して無理のない資金計画を立てる
土地を買って家を建てる場合、土地と家をセットで購入する建売住宅よりも、住宅ローンが複雑になりやすい点に注意が必要です。
通常の住宅ローンは、建物の完成をもって融資が行われます。土地なしで注文住宅を建てるケースでは、建物の完成に先行して、土地購入費用や着工金・中間金などの支払いが発生するのが一般的です。そのため、融資実行前の支払いについては自己資金で賄わなければなりません。
先行する支払いもローンで賄いたい場合、つなぎ融資や土地先行融資の利用を検討する必要があります。
・つなぎ融資
住宅ローンの融資実行までの間に必要となる資金を、一時的に借り入れる融資。住宅ローン融資実行時にまとめて返済する。融資実行までの期間は利息のみを支払うが、住宅ローンに比べて金利が高い傾向にあるため要注意。
・土地先行融資
土地購入前に土地・建物両方の融資審査を受け、土地購入時と建物建築時に分けて融資が実行される住宅ローン。2本立てローンとも呼ばれる。
こうした融資の仕組みを利用するには、土地購入時に建物のプランがある程度固まっている必要があります。この点からも、土地選びの段階から住宅会社に相談するのがおすすめといえるでしょう。
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土地を買って家を建てるにあたっては、土地と建物をセットで購入する建売住宅と異なり、数多くのステップを踏まなければなりません。
希望する建築プランを実現できる土地を見つけ、その後の家づくりをスムーズに進めるには、土地探しの時点で住宅会社に相談することをおすすめします。特に、地元密着で地元の土地情報を多く持っている住宅会社に相談するとよいでしょう。
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長野・松本・上田エリアで、土地購入からの注文住宅を検討している方は、ぜひ東邦建工までお気軽にご相談ください。
監修者:間 雅博(はざま まさひろ)/宅地建物取引士